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2015年/コロンビア
2015年/コロンビア
監督 ニール・ブロムカンプ
出演 シャールト・コプリー
どーもどーも!
今日紹介する映画はコレ!
【あらすじ】
2016年、南アフリカ。ディオン(デヴ・パテル)は、世界初の自身で感じ、考え、成長することができる人工知能搭載ロボットのチャッピーを開発する。しかし、世界でも有数の危険地帯ヨハネスブルクに巣食うストリートギャングにチャッピーと一緒に誘拐されてしまう。起動したばかりで子供のように純粋なチャッピーは、ストリートギャングのメンバーたちと接し、彼らから生き抜くためのスキルを学んでいく。圧倒的スピードでさまざまな知識を吸収していくものの、バッテリー残量が5日分しかなく……。
【感想】
どうもどうもおはコンバンチクワ~(^◇^)
と言うことで今日ご紹介致しまする映画は!!
対犯罪用に作られた警察ロボット「ロボコップ」がオスメント少年の脳みそをぶち込まれ平和な家庭環境ですくすくと成長・・・のはずがあろうことかヨハネスブルグのギャングに育てられちゃったからまあ大変!!「同情するならバッテリーをくれ」と創造者へのまさかの反抗期っぷりのSF版【積木くずし】的な成長物語!?
【チャッピー】!!!
いやー本作は私2015年絶対劇場で観たい映画リストに入っていた映画だったので、今回ヒジョーに期待していたのですが
・・・というのも、監督があの「差別問題」を「アバター」とは打って変って「ありのぉ~ままのぉ~」姿を見せ過ぎた為少々刺激が強すぎた、しかしながらその一切綺麗ごとのないド直球な社会描写で異例の大ヒットを飛ばしリピーターを続出させたあの【第9地区】のニール・ブロムカンプと来れば、当然期待しないワケにはいかないっしょ!!(笑)
いやーこの監督さん、まだ3本しか見たことないけど、この人の作風として、いい意味でも悪い意味でも「世の中の残酷さ」を凄く協調するスタイルなんだよね。
そしてこの人の映画には毎回決まって「奇跡」という神がかったチートが一切訪れない・・・ゆえに「奇跡」連発な「SW」とは真逆を行く方向性・・・
まあそれは貧困、闘争の絶えない南アフリカ、ヨハネスブルグ出身ゆえなのかもしれませんが。
そしてただ残酷さを表現するのではない、初監督作品【第9地区】で既に確立された、観る者の「感情」にダイレクトに訴えかけてくるスタイル・・・・
この「2つ」がまさにニールさんのこれまでの、そしてこれからも作品を作る上での「核」になってくるのではなかろうか、とえだまめは推測しておるのですが
本作でもそれがいかんなく「大爆発」しております(笑)
【特徴 その①】
「残酷」は「爆発」だ!!byぶろむかんぷ
本作はSF映画でございます。
しかし、本作を一言で表現するならば
一人の「少年」がストリートギャングになるまでの物語。
これに尽きると思います。
主人公チャッピーがねえ、またとても愛くるしいのですよ。
・・・まあ声はエビ男のシャールト・コプリーなんだけど(笑)ある出来事がきっかけで世界初「人口知能」を埋め込まれた「チャッピー」は、まじめは人間の言葉すら理解出来ない、ヨチヨチ歩きのベイビィみたいなのが、次第に言葉やモノの理解しはじめ成長していく・・・
そして悪い「パパ」に育てられたゆえ次第に「不良」になっていってしまうのであります!
「ヘイメーーン!!」なんてするロボットが今までいたでしょうか!?(笑)
歩き方もチンピラっぽく、ボディペイントもやりだしついには暴力まで働く有様・・・
「産みの親」の言うことも耳を貸さなくなるのですが、それに対し説教されるシーンが・・・
もう完全に親に説教される不良少年やん!!(笑)とツッコミたくなりますw
その姿も含めホントに愛くしいのですが
・・・ゆえに襲い来る「辛さ」。
「彼」は貧困、格差社会に喘ぐ世界に産み落とされた「孤児」であり、ストリートギャングに育てられその社会で生き抜く「術」を必死に見に付けなければならない「宿命」を背負わされるのです。
確かに、人工知能は悪だ!だの「ロボット」的な差別も描かれてはいますが、私には本作に登場するチャッピーは、何もロボットじゃなくたって、皮膚の色の違う「子ども」だって全く問題なのでは?と思ってしまいました。
もうチャッピーが苛められ、無理やり銃を持たされ、そして犯罪に利用されていく・・・まだ何も社会を知らない無垢な「少年」に突きつけられる現実が本当に観ていて胸が苦しく、哀しくなります・・
しかし、それは決して他人事や画面の中の話ではなく、生まれてからすぐ銃を渡され、紛争に巻き込まれていく、そんな国が今だ存在している事実を我々はこの「チャッピー」を通して改めて考えさせられるのです。
【特徴 その②】
勝手に内容を編集するのはアリ?
さてさて、本作には声のニールの大親友シャールト・コプリーが相変わらず(笑)の出演のほかに、銀河系一「最強」の女性に任命されたシガニー・ウィーバー、さらにはウルヴァリンことヒュー・ジャックマンが今回は一切同情出来ない「THE 悪党」!!を演じていて少し新鮮でしたねー。ただ役に囚われない、ちゃんと悪党を演じていたのは、やはりヒュー様の演技力の高い証!!(笑)
また「チャッピー」の産みの親にはみのもんたのいない「ミリオネア」のデーヴ・パテール、育ての親には「ダイ・ワントアート」という南アフリカのラッパーグループのワキトン・チューダー・ジョーンズとヨランディ・ヴィッサーという歌手らしくなんとまあ不思議なキャスティングww
また劇中流れるBGMがエラくかっちょええなぁ~と思ってクレジットを見たら
ハンス!!ハンスではないか!!(笑)
ご存じ【パイカリ】のテーマ曲でお馴染み、数々の有名テーマソングを手掛け、ジョン・ウィリアムズの後釜を狙う我らがハンス・ジマーじゃああーりませんかー。
てかこんなテクノポップみたいな音楽もお得意なら、いっそのこと【ブレラン2】の作曲も担当してもらいたいところですなw
そんな前作以上にキャスト、スタッフ共に磨きがかかった本作でありますが、少し気になる情報が一つ・・・
日本で劇場公開されているものには日本の配給会社がレイティング(R指定のこと)を下げる為、独自に「編集」されたバージョンであるらしく・・・
しかも問題なのはそれがどうやら監督のニールの「許可なし」に行ったらしい・・・という情報が出回っておりまして
いくら本編の内容を「そぐわぬ程度」にとは言え、作品を作った張本人に向かって勝手に内容を編集しちゃうのはダメなんじゃないのー?
ゆえに正直どこが編集された部分なのかはっきりしないのでアレなのですがw全体の4分の3は日ジョーによく惹きつけられた!!正直感動して何度か目がウルルン滞在記しそうになった!!
ゆえに残り4分の1、クライマックスにかけての展開が・・・若干唐突過ぎるというか、「そうくるか!?」と確かに海外メディアのおっしゃる通り想像していた結末とはだいぶ違い、「王道感動路線」という何度も使い古された流れを断ち切りたかったのか?意外な結末ではありましたが
急に安っぽくなってしまっているというか、それまで張りつめた空気が一気に変わってしまったというか。。。。
だがしかし、もしそれが日本独自による編集の仕方だとするならばこれは大きな問題であり(いくらなんでもそりゃないか?笑)公開版がニール監督の「意思」に即しているのかどうかそれすら疑わしい状況に陥ってしまいます。
そこらへんはいずれ出るDVDの「完全無修正版」などで確認するしかありませんな。
その他、もちろんツッコミどころもございます。ラスト悲しい場面なのに変な日本語のプリントされたズボンのせいで何故か劇場に笑いが起きたのは言うまでもなく(笑)「展開に難あり」と言ってしまえばいくらでも指摘出来てしまうかもしれません。
しかし、私はこう思うのです。もしまだニール監督が、監督としての「技術」の面で他と劣っている箇所が存在していたとしても、「技術」ではない、己の「才能」だけでここまで面白く、そしてここまで人を引き付ける(全米では大ヒットしているそうですw)ものがあるとするならば、これで「技術」を習得すればもう「最強」なのではないか、と・・・(一体何が「最強」なのかわかりませんが笑)
ここまで「個性」を大衆映画で主張する、現在の日本映画ではすっかり消え失せてしまったような才能は是非とも、今度も観てみたいし続けていって欲しいですし、次回作はあの【エイリアン】シリーズ第5弾のメガホンをとるらしい(だからリプリー使ったのかw)ので、今後も目が離せませんね♪
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